注目!ニューノーマルになってきたWFH・ハイブリッドワークの実態

2019年から発生したコロナ禍。

その感染拡大を防ぐために、一部の国が外出禁止を厳しく実施している中、世界中の人々は新しい働き方ーーWFH・ハイブリッドワークを導入する企業が増えてきました。

今回のブログでは、WFH・ハイブリッドワークの世界と香港での実態をご紹介します。

WFH・ハイブリッドワークとは何なのか?

WFHとは、英語「Work From Home」の略語で、家で働くことを指します。日本語で言うと、在宅勤務のことです。日本では「リモートワーク」、「テレワーク」、「在宅勤務」の方が多く使われているかもしれませんが、WFHと同じものです。注意すべきなのは、「Home」という言葉は使われていても、場所は自宅には限らないので、「出社しない勤務」の理解の方が近いかもしれません。

一方のハイブリッドワークとは、複数方法の組み合わせという「ハイブリッド」と仕事の「ワーク」を組み合わせた言葉です。
実は複数の方法である以上明確な定義はありませんが、一般的には、WFHと出社して働くオフィスワークの2つを掛け合わせた新しい働き方と捉えられています。

世界でのWFH実態

アメリカのAdobe Inc.はWFHのワーク・ライフ・バランスへの影響についての調査を発表しました。今回の調査は世界7カ国を対象し、企業従業員や中小企業の管理職職員5,500人のアンケート結果をまとめたものです。

その結果、49%の企業従業員と56%の中小企業管理職職員が、WFHでの勤務時間が予想を遥かに上回っていると回答しました。回答者の中で、企業従業員の平均勤務時間は週44.9時間で、中小企業管理職職員の平均勤務時間は週45.1時間になり、労働法で定められた毎週勤務時間を超えています。

勤務時間の増加に伴い、勤務時間外でも仕事のストレスを感じる人も少なくありません。50%の企業従業員と60%の中小企業管理職職員が勤務時間外でもメールの処理やお客様のお問い合わせに対応しています。

企業従業員は、特にファイルの管理・処理、契約、支払いや請求書など簡単なタスクでは、従来より効率のいい技術の導入を望んでいます。

調査結果によると、企業従業員はこれらの重複するタスクに毎週三分の一の時間を費やしています。86%の企業従業員と83%の中小企業管理職職員はそれが業務効率化を阻害していると考えています。約半数の回答者は効率化の技術を提供している企業に転職する意向があります。

一方、イギリスのIWG plcが発表した調査結果によると、72%の回答者が月曜日から金曜日までという従来の働き方よりハイブリッドワークの方を好んでいます。特に25歳~34歳の世代では、約66%の回答者が企業に応募する時ハイブリッドワークが必須条件だと回答し、83%の回答者はハイブリッドワークのような柔軟な働き方の仕事に対し、応募する意欲が高まるとの意見でした。

イギリス人事教育協会(CIPD)の研究では、コロナ禍で長期間WFHで働いてきた結果、WFHでの効率性は従来の働き方に負けていないどころか、寧ろより効率的になった事が証明されました。そのため、コロナのパンデミックが過ぎた後もハイブリッドワークというワーク・ライフ・バランスを柔軟にできる働き方を維持したい従業員が増えており、イギリス国家統計局(ONS)の調査結果では85%の回答者が今後もハイブリッドワークで勤務したいと述べています。

香港でのWFH実態

世界中ではWFHで仕事と生活との境界線が曖昧になっており、長い勤務時間にストレスを感じる意見が多いですが、香港の従業員はWFH・ハイブリッドワークという働き方についてどう思っているでしょうか。

人材紹介会社Randstad Hong Kongの香港での調査によると、40%の回答者はWFHが従来の働き方より効率的だと思っており、周りの中国(34%)・シンガポール(34%)・マレーシア(31%)と比べて一番満足度が高くなっています。3割以上の回答者は、WFHの方が仕事のストレスを感じないという意見です。

一方、世界での調査結果同様、WFHでのワーク・ライフ・バランスはやはり難しい、と26%の香港の回答者が述べています。

そのため、これからのWFH・ハイブリッドワークというニュー・ノーマルの時代において、36%の香港の回答者は雇用者にワーク・ライフ・バランスが維持できる制度を求めており、23%はオフィスとWFHにおけるはっきりした境界を求めています。WFHのためのソフトウェアと設備を求めている回答者は各20%です。

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