香港、入境者に対する強制検疫措置を延長 コロナ集団感染懸念で
香港政府は2日、新型コロナウイルスの集団感染が新たに発生したことを受け、「予防及控制疾病条例」(第599章)の下で最新の防疫措置を発表した。
政府は3月、新型コロナウイルス感染拡大予防策として、香港とその他の地域の間での人の流動を制限し、入境者全員を14日間の強制隔離の対象にする強制検疫措置を実施することでウイルス感染の流入ケースを防ぐと発表。その後、観光客の入境を全面的に禁止した。
ただし公共の健康に関するリスクを見極めて段階的に検疫措置を緩和することも考慮するとのこと。このため政府は「若干到港人士強制検疫規例」(第599C章)と「外国地区到港人士強制検疫規例」(第599E章)を修正し、6月5日午前零時から発効すると官報に掲載した。
国籍を問わず、入境前14日以内に中国本土、マカオ、台湾に在留歴のある全ての入境者を対象として、第599C章の有効期限を1ヶ月延長し7月7日まで、入境前14日以内に海外に在留歴のある香港居民を対象として、第599E章は3ヶ月延長し9月18日までとなった。なお、非香港居民は引き続き無期限入境禁止とする。
そのほか、公衆の場で9人以上の集会禁止措置を今月18日まで2週間延長すると発表した。政府に日常的な活動の一部を制限する権限を認める法律は8月31日まで延長される。当局はウイルス流行状況に応じて措置を見直し、18日以降の措置についてはあらためて決定するとのこと。
食品・衛生局の陳肇始(ソフィア・チャン)局長は制限措置延長の判断には、新型コロナウイルスに9人が感染したクラスター(集団感染)が区内での発生が影響したと述べた。新たに感染が確認された6人のうち4人は沙田の同じ建物「瀝源邨」の住人であることが分かった。
香港での新型コロナウイルス感染者は1094人。死者は4人。
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