テクノロジーとビジネスを融合した展示会「HKCCF2023」
今年で20周年となる香港コンピュータ・コミュニケーション・フェス(HKCCF)2023 は、8 月 25 日から 28 日まで香港会議展覧中心(HKCEC)で開催されました。テーマはテクノロジー、イノベーション、マーケティング戦略の融合です。今回の記事では、最新電子製品のショーケースとしてだけでなく、個人のデジタルライフスタイルの変化、ビジネス、マーケティング戦略への活用などHKCCF2023の様々な側面をお見せします。
20周年を迎えたHKCCF
2023年8月25至28日に、香港会議展覧中心(HKCEC)で4日間開催された香港コンピューター・コミュニケーション・フェス(HKCCF)は今回で20周年になり、長い間にわたってテクノロジー、イノベーション、そしてビジネスとマーケティング戦略を融合して来場者に展示しています。最先端の製品やソリューションを紹介する役割が強調されているこの展示会は、企業にとってはその技術力と革新性を見せつけ、様々な来場者の注目を集める強力な舞台となっています。
一方、HKCCFは単なるIT業界向けのイベントではなく、一般市民を含むすべての人を歓迎するITのお祭りとして際立っています。特に今回は香港でのコロナ規制が解除した後初めての開催で、来場者の20%以上が初めての来場者となり、客層がより広がっています。初来場の人にとって、HKCCFはテクノロジーの世界を垣間見る以上のものとなり、最新のテクノロジーを受け入れ、生活に取り入れる機会となっています。
経済効果を促す要因となる
香港政府が始動した「ハロー香港」キャンペーンと連動して、HKCCFの主催者は様々なプロモーションや利便性向上を図りました。香港居住者以外の来場者は観光客センターを利用でき、エクスプレス・チケットや会場内のブースで使用できる100HKD分のクーポンなどの特典を享受でき、イベントへの参加がより便利になるだけでなく、観光客の体験を豊かにしました。一方、今年のキャッシュクーポンキャンペーンの金額が去年より高額となり、企業と消費者の相乗効果をより強く引き出しました。入場チケット1枚ごとに様々な金額のキャッシュクーポンが付随され、最高の2,000HKD分のクーポンを引き当てた来場者がいました。
例年通り、HKCCFは単なるテクノロジーのショーケースではなく、特に一般市民にとっては活気に満ちた電子製品マーケットでもあります。企業はこの機会をとらえてプロモーション活動を展開し、その結果、売上は前年比30%増という目覚ましい伸びを見せました。学生にとっては新学期が始まる直前となり、香港人にとっては海外旅行が待ち遠しい時期にもかかわらず、今回のHKCCFの売上は底堅く推移し、各企業は驚きと喜びを見せました。
多彩なテーマエリア
ビジネスエリア「HK InnoFest」
「HK InnoFest」と命名された今年のビジネスエリアは、テクノロジーとビジネスの分野が融合し、デジタル化とビジネスマッチングのプラットフォームとして、各企業が戦略的関係を築くための場が提供しました。特に近年では、業務などのデジタル化はビジネスの成功に欠かせない要素となっています。中小企業はHK InnoFestで、この変革に関する重要な洞察を得られます。AI、クラウドシステム、eヘルス、eコマース、ビッグデータ分析、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)、モノのインターネット(IoT)、メタバースなど、数多くのビジネスソリューションが出展ブースに展示されていました。これらのテクノロジーは、企業の競争力と効率性を強化し、より高い投資収益率をもたらします。
また、ステージセミナーでは、香港政府が提供するテクノロジー・バウチャー・プログラム(TVP)の申請、ERPシステムのアップグレード、中小企業の資金調達スキーム、ビジネス成長のためのITの簡素化など、様々なテーマについて業界の専門家が見識を披露します。これらのセミナーは、ビジネスに知識を与えるだけでなく、ネットワーキングや関係構築の場にもなっています。
ブロックチェーンの未来を探る「Web3 Asia」とその他専門的なテーマエリア
香港初のB2C Web3イベント「Web3 Asia」とそのステージセミナーを通じて、暗号通貨、メタバース、NFT、DeFi、GameFiなどのブロックチェーン技術の可能性を来場者に発信します。企業にとっては、イノベーション、投資、戦略的パートナーシップのチャンスになるでしょう。
その他、今回のHKCCFは現在の世界で重要な意味を持つ専門的なテーマも扱っていました。九龍商業会議所(KCC)の展示エリアでは、高齢化や健康に関するテクノロジーを掘り下げ、高齢者の生活を改善し、介護者の負担を軽減する革新的なソリューションを提供しました。一方、香港電気と電子設備回収協会(HKWRA)の「5Gとグリーン・テクノロジー・ライフスタイル」展示エリアは、持続可能なライフスタイルの創造におけるグリーン・テクノロジーやESGの重要性を強調しました。
急成長しているeスポーツ
今回のHKCCFはコンピューターや通信の枠を超え、eスポーツも取り入れました。来場者はこのダイナミックなeスポーツエリアで、スポーツとテクノロジーを融合させ、時間と空間の制約を打ち破る、スキーや乗馬など様々なスポーツ・アクティビティを体験できます。Cyber Games Arenaは「eSports Summer Fun 2023」で、3つのeスポーツトーナメントを開催し、eスポーツの未来志向を強調しました。これらのトーナメントでは、激しくて素晴らしい対決が繰り広げられただけでなく、香港でのeスポーツが急成長していることの証明でもありました。
まとめ
HKCCF 2023は、技術的なショーケースだけでなく、個人がデジタル化したライフスタイルを取り入れ、ビジネスが繁栄し、企業の人脈を築き、革新的なマーケティング戦略を発表する多面的な可能性が融合したプラットフォームでした。20周年を迎えたHKCCFは香港にとってさらに明るい技術的未来への舞台を整えています。
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