政府が4年ぶりに最低利率2%の債券を発行
香港政府の金融管理局は、年間の最低保証利率が2%のインフレ連動型債券(iBond)を発行すると発表しました。目標発行規模は100億香港ドルで、市場の反応により150億香港ドルまで引き上げ可能となっています。最低一口、10,000香港ドルからの申込みとなり、満十八歳以上の香港IDカードを持つ市民であれば購入可能です。
iBondは期間3年の個人投資家向け債券で、最低保証利率2%で半年ごとに配当が行われます。金利は変動金利と固定金利に分かれており、変動金利は利払い月の直前6ヶ月の総合消費者物価指数(CPI)の平均年間インフレ率と連動し、最終的な配当水準は変動金利と固定金利のうち高い方を基準と、満期日に元金が全額償還されます。
香港政府は2011年から2016年までiBondを発行していましたが、世界の金利水準が上昇し、香港のインフレ水準が高くないため中止となりました。今回の発行は4年ぶりで7回目となります。以前の最低保証利率は1%でしたが、最も配当が高かった2011年は6.08%、最も低かった2016年でも1.02%だったとのこと。iBondは、2016年までに合計600億香港ドル分、50万人以上が購入しました。
陳茂波財政長官は「消費者物価指数がマイナスになっても投資家はiBondの最低利率を受け取れる。もしインフレになれば消費者物価指数の上昇と利益がリンクして、少なくともインフレと同等になる」と話し、「世界的な低利息の金融状態はまだ長期にわたって続くことが予想され、海外の主要市場も相次いで貨幣緩和政策を打ち出している中、中長期のインフレがもたらすリスクは見逃すことのできないものであるので、iBondは中期型で元利保証という二つの利点が活かせるだろう」と述べました。
iBond申込日程
● 申込期間:10月23日午前9時~11月5日午後2時
● 抽選発表日:11月12日
● 発行予定日:11月16日
● 上場予定日:11月17日
申込方法
● 取扱銀行、証券ブローカー、香港中央結算有限公司(HKSCC)を通じて購入を申し込むことができる
インフレ連動型債券(iBond)サイト
https://www.hkgb.gov.hk/en/retail/iBond_Highlights.html
]]>