香港国際空港、全身消毒設備を試験導入

香港国際空港を運営する香港空港管理局(AAHK)は、旅客と空港職員を新型コロナウイルスの感染から守るため、同空港に全身消毒設備「クリーンテック(CLeanTech)」を試験的に導入したと発表した。空港での試験導入は世界で初めてという。

利用者は体温測定後、密閉したボックス型の設備に入り、消毒や除菌作業を40秒にわたって受ける。設備の内面には抗菌コーティングが施されており、光触媒とナノニードルの技術を使って人体や衣類に付着したウイルスや細菌を殺すほか、除菌スプレーで瞬時に消毒を行う。設備は交差感染防止のため陰圧室になっており、現在は同空港に到着する乗客の公衆衛生・検疫関連業務に携わる職員が使っている。

その他、空港管理局は、全ての旅客施設で抗菌コーティングの試験も実施中だ。第1ターミナルとミッドフィールドコンコース(MFC)を結ぶ全自動無人運転車両(APM)システムの車両、旅客バスの手すりや座席、自動チェックイン機やチェックインカウンター、トイレ、旅客ターミナルロビーの座席エリア、手荷物カート、エレベーターのボタンなど、ターミナル内で人が頻繁に使ったり触ったりする施設の表面に抗菌コーティングを施している。5月の試験終了後、長期的な対策としての導入を検討する方針という。

また、紫外線殺菌装置と空気殺菌機能を搭載した自動清掃ロボットを配備し、空港の公共エリアや旅客施設内の消毒を徹底する。わずか10分で空気中や物体の表面に付着した99.99%の細菌を効果的に除去できるという。

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