香港と深センを結ぶ蓮塘/香園圍口岸が開通

香港と深セン市を結ぶ7ヶ所目の陸路の出入境施設となる蓮塘/香園圍口岸(税関)が8月26日に開通した。同税関の開通により、陸路による越境貨物輸送の混雑が緩和されると期待されている。

香港には、香港国際空港、羅湖、港澳客輪碼頭、高鐵西九龍、港珠澳大橋など14ヶ所の税関があったが、新しい出入境施設は15ヶ所目、陸路の税関としては7ヶ所目となる(他の6ヶ所は深セン湾、落馬洲、落馬洲支線、羅湖、文錦渡、沙頭角)。

蓮塘/香園圍口岸は、香港側の正式名称が「香園圍辺境管制站(Heung Yuen Wai Boundary Control Point)」、深セン市側の正式名称が「蓮塘口岸(Liantang Port)」となっている。同税関は、羅湖、文錦渡の税関・出入境施設より東に位置し、香港から深セン市東部や恵州市への往来が便利となる。開通初期の貨物輸送通関受付時間は午前7時から夜10時までで、近くの文錦渡と沙頭角にある税関と統一されている。

上層階は、観光客、自家用車、観光バスが利用し、下層階は貨物と公共交通機関用のフロアになる。合計29ヶ所の検査ゲートが設けられ、1日あたり3万人と1万7,850台の車両(うち1万5,000台が貨物、2,000台がミニバス、850台が大型バス)の税関業務をこなす能力を備える。2030年には車の処理能力は2万600台にまで拡大させる計画だ。

新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、通常輸入割当枠を持っていても、開通当初、同税関を利用できるのは、深セン市への入境の際に隔離が免除される承認を得て有効期限内の関連証明を持った越境トラックの運転手と広東省・香港の越境運輸会社のトラックのみとなる。自家用車、観光向けのバス、タクシー、旅客などは依然として税関を通過することはできない。

林鄭月娥行政長官は「この新しい税関で香港と深セン、および広東省東部間の移動時間は大幅に短縮し、物流がより効率的になり、相互の協力と地域の発展が今後促進されるだろう。香港、マカオ、広東省が1時間の生活圏となり、大湾区建設に有利なインフラを提供することにもなる」と語った。

画像出典:香港規劃署

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