【商業登記証番号が廃止に!?】香港法人固有識別コード(UBI制度)とは?
香港のビジネス・エコシステムの急速の変化において、一歩先を行くには、変革的なイニシアチブに適応する必要があります。Companies Registry(CR)が主導する香港法人固有識別コード(Unique Business Identifier、UBI)の導入は、事業体の識別方法と規制の枠組み内でのやり取りを再定義するものとなります。
今回の記事では、UBIの実施内容や新コード移行後の確認方法など、UBIの導入に関する様々な情報についてご紹介します。
UBIとは?
香港法人固有識別コード(Unique Business Identifier、UBI)は、香港のグローバル金融ハブとしての地位を強化するために新たに導入されたシステムです。LB投資の開始に伴い、UBIは香港法人に単一の識別子を提供し、政府と企業のやり取りを効率化することを目的としています。
主な実施内容
UBI導入は2段階で行われ、既に導入完了の第1段階はLP投資(Limited Partnership Funds)に向けられたもので、香港の多面的なビジネス環境にUBIを組み込む最初の前進を意味するもので、その後の広範な事業体へのUBI展開に重要な役割を果たしています。
第2段階は改良した統合企業登録情報システム(Integrated Companies Registry Information System、ICRIS)と同時に、2023年12月27日に導入される予定です。
・第2段階で対象となる事業体
LP投資以外にも、会社法上の会社、オープンエンド型投資信託会社(open-ended fund companies)、LP(limited partnerships)、登録受託会社(registered trustees corporations)、その他各法律を基づいて登録している法人が対象となっています。
・UBI番号への変更
事業登録番号(Business Registration Number、BRN)を持っている場合、そのBRNの最初の8桁が、企業および事業体のUBI となります。BRNを持っていない既存企業には、以前の識別子を基にしたダミーのBRNが割り当てられます。例えば、BRNを持っていない香港法人は、「C」接頭辞付きのダミーBRNを持つことになります。
・確認と検索方法
企業は、電子検索サービスで「クイック検索>CR番号/BRNマッピング」の機能を通じて、企業のBRNを確認したり、その逆を行ったりすることができます。
・UBIの使用方法
導入後、UBIは関係各所への書類提出、政府部門や企業とのコミュニケーションに必要な情報となります。
UBIの導入後の確認方法
元からBRNを所有している企業にとってはあまり変化が感じられないかもしれませんが、ダミーのBRNを割り当てられた既存企業にとっては新しいコードになるので、この新しい識別システムへのスムーズな移行を確保しなければなりません。既存の会社登録番号と新しく割り当てられたダミーのBRNとの正確な連携を確認することをお勧めします。
証明書類を申請する場合
2023年12月27日にUBIが導入された後、企業は今回の変更に関する情報が記載されているインフォメーションシートを、CRの新しいeサービスポータルの電子検索サービスを通じて、画像の形で購入することができます。料金については、CRの公式サイト(www.cr.gov.hk)の「出版物>情報パンフレット」での「主なサービスの料金案内」パンフレットをご参照ください。
また、同じ電子検索サービスからは、今回の変更を旨にCRが発行する確認書を申請することもできます。申請用紙は、2023年12月27日以降、CRの公式サイトの「Forms > Other Forms」からダウンロードすることもできます。手数料は130HKDとなります。
まとめ
UBIは単なる政府の管理上の大改革としてではなく、ビジネス活動の強化を促進するものとして登場しています。導入の第二段階が展開されるにつれ、香港のビジネスにおける識別コードがより合理的で効率的な商取引を推し進める、香港のビジネスの未来への触媒となります。今後の取引が順調になるために、導入後は従来所有の登録番号がUBIに正確に連携していることをぜひ確認しましょう。
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