シンガポールの求人情報サイト7選
アジアでよく香港と比べられている東南アジアのシンガポール。近年では大企業と都市銀行のみでなく、サービス業などの中小企業と地方銀行も駐在員事務所をシンガポールに開設し、地方の中小企業の進出を支援する例が増えています。
「アジアのハブ」と呼ばれるシンガポールの企業への魅力をまとめると、以下の4点が挙げられます。
1.東南アジアの中心に位置する「地の利」
スカイトラックス(SKYTRAX)が発表した「ワールドエアポートアワード2021」で世界3位を受賞したチャンギ空港の利便性、世界有数の取扱量を誇る港湾設備など
2.公用語の一つである国民の英語レベルの高さ、整ったビジネス・インフラ
金融・サービス機能の充実、安定した労使関係など
3.優遇税制
法人税率が17%と低く、キャピタルゲインが非課税
4.政治の安定性と・効率性・クリーンさなど
ジェトロ、シンガポール日本商工会議所(JCCI)、在シンガポール日本国大使館が2012年に共同実施したアンケート調査では、回答したJCCI加盟法人213社の約36%がシンガポールに何らかの地域統括機能があると答え、将来設置することを検討している企業を含めると約63%に達しています。
ではこの魅力的な「アジアのハブ」で人材を現地採用するには、どんな方法があるのでしょうか?人材紹介会社は現地での雇用事情に精通していますが、進出を始める中小企業にとっては費用面が課題となります。
そこで、この記事ではシンガポールでよく利用されている無料の求人情報サイトを7つご紹介します。中には有料オプションを追加することができるサイトもあり、求人広告をより多くの応募者に届けることが可能です。
JobsDB
1998年に香港で創立したJobsDBは現在、アジア太平洋(APAC)で最大の求人情報プラットフォームになり、シンガポールでは最も利用されている民間求人サイトの一つです。
JobsDBでは基本的に無料で求人情報を掲載することができますが、Google検索と同じく、広告は検索結果の上部に表示しているので、上位表示させるには費用がかかります。
Startup Jobs Asia
Startup Jobs Asiaはアジアでのスタートアップ専門の求人情報プラットフォームです。シンガポールのみでなく、香港、マレーシア、フィリピンとインドネシアのスタートアップ求人も利用可能です。
Startup Jobs Asiaでの雇用者登録が承認された場合、無料で求人情報を掲載することができます。求職者の履歴書データベースへのアクセスも可能です。(有料)
Indeed
Indeedはシンガポールだけでなく世界中でで知られている求人情報プラットフォームです。JobsDBと同じく、無料で求人広告を掲載することができ、有料オプションでは、掲載した求人広告をスポンサーしたり、求職者がアクセスした時のみ料金が発生するようにできます。
e27
e27はアジアのテクノロジースタートアップ向けの情報プラットフォームで、求人情報以外にもレポートや業界に関するニュースなどもあります。E27に求人情報を掲載することでスタートアップに興味を持っている求職者の応募が期待できます。
Tech in Asia
上記のe27とStartup Jobs Asiaに似ており、Tech in Asiaはスタートアップを繋げるプラットフォームです。Tech in Asia社はスタートアップ向けのイベントや会議を開催し、経験シェアなどを行っています。
注意すべきなのは、Tech in Asiaで掲載する求人情報は1つ目のみが無料です。2つ目からは有料になり、或いは月額料金のプレミアムにアップグレードして、掲載上限を解除できます。
Glints
Glintsはシンガポール発の無料求人情報プラットフォームです。求職者探しや東南アジアでの海外チームの設立などの有料のサービスも提供しています。
MyCareersFuture
https://www.mycareersfuture.gov.sg/
MyCareersFutureはシンガポール政府が設立したシンガポール人求職者向けの求人情報サイトです。無料で求人情報を掲載するのにCorpPass(デジタルの企業認証)が必要です。求人情報の掲載以外に、求職者探しも可能です。
これまではJobsDBなどの民間求人サイトが主流でしたが、最近は「MyCareersFutureは官営の求人サイトだから」と、多くの求職者から信頼されており、利用者が増加しております。
MAYプランニングでは、香港、シンガポールでビジネスをされる方に各産業各分野に適した人材探しなど様々なサポートを提供しております。お困りの方はお気軽にご相談ください。
2022年度の雇用支援計画の概要
香港政府による2022年度の雇用支援計画(ESS)の申請受付期間が終了しましたが、今回の記事では今後の助成金申請の参考のため、「ESS2022」の適用対象、計算方法、支給期間、注意点などについてご紹介します。
適用対象
「ESS2022」の補助金を申請する法人は以下の条件を満たさなければなりません:
1.会社・法人・機構・個人雇用主として申請すること
2.除外リスト」に含まれていないこと
(除外対象は香港政府や法定機構、在香港の各領事館が含まれています。詳細はこちらのURLの第一部をご参照ください:https://www.ess.gov.hk/doc/Exclusion_List_eng_2022_04_18.pdf)
3.2021年12月31日までにMPFかORSOの退職積立金スキームに参加していること
4.法人が解散、清算、登記抹消、休眠になっていないこと
5.2022年5月10日までに「ESS2020」の返還金額・罰金を納付完了すること(対象の場合)
支給金額の計算方法
雇用主は2022年5~7月の毎月、「雇用予定の従業員数(フルタイム、パートタイム、65歳以上の方を含む)」を申告します。従業員数は「ESS2020で申請した従業員数」または「2021年第4半期(10~12月)のうち最も助成金額が多くなる月の従業員数」のどちらかを自分で選択できます。
MPFに加入している場合、政府の代理人が申請者のMPF記録で自動的に助成金額が最も多くなる月を参照として選択しますが、ORSOに参加している場合、申請者が参照月を自分で記入しなければなりません。
MPFもORSOも、2022年2月28日までに作成し、2021年第4半期の積立金を納付したアカウントのみが対象となります。
補助対象の従業員とその支給金額は以下の3種類になります:
1.参照月での月給が8,000HKD以上の従業員:一人当たり毎月8,000HKD
2.参照月での月給が3,000HKD以上8,000HKD未満の従業員:一人当たり毎月4,000HKD
3.参照月での月給が3,000HKD未満で65歳以上の従業員:一人当たり毎月4,000HKD
以上3種類の従業員の合計人数が補助対象の人数上限になります。また、申請者の業務が「制限リスト(※)」に含まれている場合、補助対象の人数上限が最大100人に制限され、その他の業務の場合、補助対象の人数上限が最大1,000人になります。
※制限リストにはスーパーマーケット、コンビニ、薬局、薬販売会社、消費者向けEコマース、不動産管理、清掃、警備、保険、銀行、証券、MPF、資産管理、信託、ローカル宅配、公共事業、テーマパーク、私立病院と医療機関、建設、不動産デベロッパー、不動産業者、人材アウトソーシングなどが含まれています。詳細はこちらのURLにご参照ください:https://www.ess.gov.hk/doc/2022ESS_RestrictedList.pdf
申請受付期間
2022年4月29日~5月12日23時59分
助成金支給期間
助成金は4回分けで支給されます:
1回目:申請後の2~3週間後
2回目:6月
3回目:7月、支給分の70%
4回目:7月、支給分の30%(ただし、返還金額や罰金が発生する場合はこの30%から引かれます)
申請時の誓約事項と罰則
1.補助金の受給期間中に、該当対象グループの人員整理を行わないこと
例)申請時月給8,000HKDの従業員を5名、月給3,000~8,000HKDの従業員を2名、65歳以上の従業員を1名申告した場合、会社都合・自己都合に関わらず、各グループの申告人数より減らしてはいけません。例えば月給8,000HKDの従業員が1名辞めた場合、月給8,000HKDの従業員を新規採用して数を維持しなければなりません。
2.受給した補助金を全て賃金支払いに充当すること
注意すべき点として、賃金の支払い額が補助金支給額を下回ってはいけません。
上記の誓約を破った場合は罰金が発生します。
人員を減らした場合、その減少した分にペナルティ率10%を掛けて計算されます。
例)月給8,000HKDの従業員が6人辞めた場合、助成金総額の144,000HKD政府への返還金額の上、罰金14,400HKDが発生します。
政府より委託を受けたESS制度代理人が全申請企業の代理人としてMPF記録を受領し、ESSの実行モニタリングを行います。
MPFやORSOの信託会社はESS制度代理人へMPF記録を提供しESS実行のための関連情報の確認を行います。
申請方法
https://application.ess.gov.hk/en/apply
2020ESSの申請受付番号(2020ESSを申請したことがある場合)、Business Registration Certificate、住所証明、法人口座情報と最新のステートメントのコピー、MPF・ORSO信託会社や計画名称と登録番号、及びそれらの情報が載っている書類を準備し、上記の申請ウェブサイトにて各種情報の入力に進んでください。
MAYプランニングでは、政府の助成金申請のサポート、香港法人を運営していく上で必要な労務管理に関わるコンサルティングなど様々なサービスを提供しております。お困りの方はお気軽にご相談ください。