シンガポールEPの新審査システムCOMPASS

この記事の概要

シンガポールのEmployment Pass(EP)の新しい審査システム、COMPASSに関する追加情報をご紹介します。
・学歴要件
・ボーナス要件(個人)
・ボーナス要件(企業)
の3つがあります。

シンガポールの人材開発庁であるMOM(Ministry of Manpower)は3月31日に、今年9月から導入されるEmployment Pass(EP)の新しい審査システムであるCOMPASSに関する追加情報を発表しました。以下、それぞれの概要をご紹介します。これからEPを申請される方はぜひ抑えておいてください。COMPASSシステムの基本を知りたい方はこちらのブログをご参照ください。

C2 : 学歴要件

これまで、MOMが公開していた点数配分では、「Top Tier」大学またはビジネススクールは20ポイント、一般的な4大や一部の専門学校は10ポイント、その他は0ポイントでした。しかし今回、20ポイント加点の対象となる「Top Tier」大学またはビジネススクールのリストが公開されました。日本の大学でリストに入っているのは、東京大学、京都大学、東京工業大学、東北大学、大阪大学の5校です。それ以外の大学を卒業した場合、加点は10ポイントのみです。

学歴要件に関する詳細はこちら(シンガポール政府公式サイトに飛びます)

C5 : ボーナス要件(個人)

シンガポールの経済で需要が高く、希少なスキルを持つ外国人には、C5要件で最大20ポイントのボーナスが与えられますが、今回、これらの職種を定めたShortage Occupation List(基本的に3年ごとに見直される)が公開されました。

MOMは予め公表した通り、IT・テックに関連する職種が多く含まれていますが、同時に、シンガポール経済にとって非常に重要でありながら、シンガポール人求職者が少ない分野(海運業界の一部職種など)も含まれていることが印象的です

ボーナス要件(個人)に関する詳細はこちら(シンガポール政府公式サイトに飛びます)

C6 : ボーナス要件(企業)

シンガポールの経済において需要が高く、かつローカル人材の雇用創出に積極的な企業には、C6要件で10ポイントのボーナスが与えられます。

C6要件の取得に必要な条件として、ボーナスを得るためには、まず企業はMOMがリストアップしたプログラムのいずれかに参加し、ローカルの労働力の育成やエコシステムの開発に取り組む姿勢を示す必要があります。その後、政府機関が運営する対象プログラムにおいて、ボーナスポイントを得られるかどうかは判断されます。ボーナスを獲得した企業は、2023年7月末までにMOMから通知を受け取ります。

対象プログラムを運営する政府機関は、EDB、EnterpriseSG、IMDA、MPA、STB、NTUCの6つで、与えられたボーナスポイントは3年後に見直される予定です。このボーナスポイントは、最終的にローカルの雇用創出を促すためのものであるため、企業は3年後の更新時には少なくとも10ポイントをC3またはC4要件で獲得している必要があります。

ボーナス要件(企業)に関する詳細はこちら(シンガポール政府公式サイトに飛びます)

今後のアップデート

2023年9月に導入されるCOMPASSに向けての残りのアップデートは、C1の給与ベンチマークになります。昨年11月に公開されたベンチマーク情報がありますが、2023年3月時点の最新情報は今後公開される予定です。

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MAYプランニングでは、シンガポールのEP申請に関わるサポートを行っています。従業員の移転サポート、雇用法のアドバイスなど幅広いビジネスソリューションを提供しております。